

大腸の壁は他の腸管と同じように5層構造をもちますが、非常に薄く、下記の憩室症等では穴があくことも珍しくありません。 小腸から流れてきた食物の水分の約90%を吸収するほか、余った消化液やイオンの吸収も大事な役目です。大腸炎で下痢をした場合は、この消化液が再吸収されずに排出され肛門の皮膚が荒れたり、イオンの喪失(主に塩分とカリウム)をきたし脱水症状が強く出ることとなります。
大腸内には100種類以上の細菌が存在し、消化、吸収を助けるほか病原菌の侵入を妨げる働きもあります。食べ物、体調によりそのバランスが変化し、下痢やガスの発生の原因にもなります。
腺腫:良性腫瘍病変です。40歳以上の5人に一人が持っていると言われています。20mmを越える大きさになると40〜50%に癌を合併しています。
癌化は、正常を1、癌を5とする5段階の顕微鏡による組織診断で下されます。基本的には腺腫は全てポリペクトミーです。
腺腫内癌:治療に関係するのは癌細胞がどの深さまで到達しているかです。癌は表面から発生します。大腸の壁は5層からなっており第1層(一番表層)、第2層の浅い部分までの深さであれば、ポリープの癌さえ取り切れていれば治療は完結します(内視鏡的治療で終わりということです)。 2層目の深いところまで癌が到達していた場合は、顕微鏡による詳細な検討が必要となってきます。2層目には血管やリンパ管があり、この管を通って癌細胞が離れたところに移動している可能性が出てくるからです。可能性ありと診断された場合は大腸の管腔の外側に癌細胞が出ていると言うことになり、管腔の内側から治療する内視鏡的治療では無理で、手術的治療が選択されます。
過形成性ポリープ: 下部大腸に多い癌化の無いポリープ。小さいものが多い。
炎症性ポリープ:大腸炎で見られます。周囲の粘膜が無くなり、残った粘膜がポリープの形になります。